インド式計算マスター誕生秘話 その2

 このドリルについてもう少し詳しく説明すると、大きく基礎編と実践編にわかれています。基礎編では面積図を使った考え方について説明し、実践編ではそれを使って暗算で2けたかけ算をマスターするという組み立てになっています。
 今の「インド式計算マスター」と違うのは、すべての計算を面積図の考え方で押し切ってしまっているところですね。最終的には「インド式計算マスター」もその考え方に行き着くわけですが、この「インド式九九の覚え方」では、バリエーションがないところが今となっては弱いといわざるを得ないでしょう。
 けれど、画期的な部分もあります。それは、その数年後に嵐のようにわき起こったインド式計算のブームに乗って出版された数多くのインド式計算本と根本的に違う点なのですが、ドリル形式での練習を重視し、繰り返し実践練習を行うという形で実際に使えるように工夫したところです。多くの演習により基礎を繰り返したたたき込んでから応用に向かう塾の学習形式を取り入れ、かなり革新的であると思います。

 各級に100問のドリルを用意し、最初は紙に面積図と式を書きながら解いて行くという形式になっています。
 頭の中に常に面積図を思い描き、慣れて来たら面積図は書かずに計算の途中だけメモ書きするようになっています。そろばんをやる方が、頭の中にそろばんの玉を思い浮かべるのと一緒ですね。(続く)