インド式計算マスター誕生秘話 その5

 その1年後の7月に、日本でもiPhone3Gが発売開始されました。大変話題になった割には売れ行きは今ひとつだったような気もします。日本語入力に問題があったり、動作がもっさりしているなどとネット上での評判はさんざんで、ソフトバンクiPhoneから撤退する等という記事も出たりしました。が、その革命的なタッチパネル方式のデバイスに私は心を奪われました。うちのかみさん(コロンボ警部よ、永遠に!)の難色を押し切って私も8月に購入しました。
 その後毎日、西武線の乗客の好奇の視線に耐えながら、電車の中でも使用しました。その頃は本当に私以外に使っている人を見かけた事はありませんでした。
 けれどもう一人このiPhoneを毎日楽しみに使用しているものがいました。それは3才になったばかりの息子です。最初に興味を持ったアプリはkaleidoscopeという万華鏡のアプリでした。抱いて寝んばかりの勢いでした。それまでもパソコンを操作してyoutubeを見たりしていましたが、このデバイスをいたく気に入った様子で、それ以来毎日一日も欠かさず、iPhoneで遊んでいます。おそらく受け手としてだけでなく、自分の手でタッチして中のキャラクターを動かしたり、傾けたりできるインタラクティブなところがいいのかもしれません。
 私は私で、毎日、アプリの紹介サイトを見るのが日課になりました。Touch LabやappBankなどはほとんどできたときからの購読者です。その頃のアプリでよくやったものは、タイピングハイ、DizzyBee、Let em playなど挙げればきりがありません。ただその頃はまだ自分で楽しむだけで、アプリを作ろうという発想さえありませんでした。(続く)